有名すぎる文学作品をだいたい10ページくらいの漫画で読む。

水木しげるそっくり!の画風で、名前だけは聞いたことがあるような名作文学を10ページ内外の超スピードで紹介した短編マンガ集。「ドグラ・マグラ」のような長編から「山月記」のような短編まで、なかよくダイジェストされている。「行間」ならぬ「コマ間」の時間感覚を自在に伸縮させられる妖怪画風があってこそ、このスタイルが成立したんだろう。読んで「原作の方が良いな」と思うのもまた一興。知ったかぶりをするのにもおすすめ!

文=本多正徳
1980年、広島生まれ。専門出版社勤務。マンガナイトではすっかりイジラれ担当になってしまった最近(!?)。男子校の寮でマンガの面白さに目覚めました。好きなジャンルはガロ系とヘタウマ系。藤子不二雄やつげ義春、水木しげるなどの古典的ナンバーも得意。心のマンガは『ダンドリくん(泉昌之)』『サルでも描けるまんが教室(相原コージ、竹熊健太郎)』でしょうか… ほかの趣味は読書、囲碁・将棋と悲しいほどのインドア派。ウェブサイト/グッズ制作を担当。