花と落雷

「嫌われるのが恐くて、自分の気持ちを伝えられない」「まわりの目を気にして行動できない」なんて、若いうちだけではなく、永遠の課題のような気がします。そんなときに、ちょっとしたことでも支えてくれる人がいるだけで、世界は大きく変わるものかもしれません。例えば、主人公・海美帆は、好きな人に告白したくても、行動に移せない女子高生。そんな彼女のもとに現れたのが「有言実行委員会」を名乗る少し変わった女の子・八千代。彼女との出会いで、海美帆は怖がりながらも、行動していける女の子に変わっていくのです。一生懸命でまっすぐな登場人物たちに心打たれます。読んだ後には心が浄化される、そんな漫画です。

文=松尾奈々絵
1992年生まれ。少女漫画から青年漫画まで好きです。趣味は野球観戦。