先生の白い嘘(3)

自分の生まれ持ってしまった性を否応なく他人から実感させられる彼女たち。生きるのが辛そうな反面、その辛さを離そうとしないようにも見える姿はまさに彼女たちの迷いや混乱が表現されているよう。1、2巻よりもぐっと現実味を帯び、言ってることとやってることのねじれをどこかしこで感じながら最後まで勢いよく読まされてしまう本巻。彼女たちが幸せになる方法はあるのか、読み終わってしばらく考えてしまった。

文=kukurer
マンガナイト内では極稀にイベントと極稀にライターを担当。月刊少年ジャンプ・マガジン・りぼん・ちゃお・週刊マガジンで幼少期、多感な時期を花とゆめと同人誌で過ごしました。 ハチミツとクローバー、not simple、高台家の人々、彼女とカメラと彼女の季節、夏の前日を通年推しています。わりと短編や短めのマンガが好みです。 マンガ以外の趣味は、ダイビングとスノーボードと映画。肉とかにみそが好物です。