冷食捜査官

食料統制により、市場に流通するのは合成食品のみとなった未来。それでも危険を冒し、大金を払って、裏の世界で取り引きされる本物の肉や魚や野菜を使った「自然食品」ーー前時代から保存されてきた冷凍食品(冷食)を食べることに執着する人々と、彼らを取り締まる「冷食捜査官」を描いたハードボイルドSF…でありながら、脱力するようなギャグもさりげなく散りばめられていて、この独特な雰囲気はクセになる!シリーズ1作目が描かれたのは91年、1巻が発売されたのは08年。2巻が出る日を心待ちにしております…!

文=鈴木史恵
1986年2月生まれ、千葉県出身。おもちゃメーカー勤務を経て編集・執筆業へ。マンガ好きとしての原点は物心つく以前から触れてきた手塚治虫と藤子・F・不二雄。24年組、80年代ニューウェーブ、ガロ系、それらの系譜にある青年マンガを中心に、面白そうなものは何でも読みます。マンガ以外の趣味は好きなバンドのライブや映画鑑賞など。