2010年3月27日(土)、神保町漫楽園にて「Manga Reading Night+」を開催しました。当日は、定員の60名がほぼ満席となり、ご盛況賜りました。
ご参加くださったみなさん、誠にありがとうございました。
当日の様子を、お届けさせていただきます。当日紹介されたマンガの復習がてらご覧ください。
ご都合が合わずご参加いただけなったみなさまも、雰囲気を感じていただけたら幸いです。
オープン
今回のメイン企画は「マンガ雑誌ドラフト2009」でした。
自らドラフト会議に参加し発表する「ドラフト選定者」と、マンガを読みながらマンガ雑誌ドラフトを見る「ドラフトギャラリー」のみなさんにご参加いただきました。
※ マンガ雑誌ドラフト2009とは、2009年の代表作品をノミネート作品にして、野球のドラフト会議のように、チームごとに作品を取り合って、夢のマンガ雑誌を構想しようという企画です。ノミネート作品は、『このマンガがすごい!2010/宝島社』と、『THE BEST MANGA2010このマンガを読め/フリースタイル』のランクイン作品、そして『マンガ大賞2010』の選考作品、計約350作品。
20名弱のドラフト選定者の方々は、開場と同時に4つのチームに分かれ、ただちに、構想する雑誌のタイトルや選択候補作品を決める企画会議に移りました。
どのチームも最後に行うギャラリーの人気投票No. 1を目指し、独自の方向性探しを模索するため話が弾んでいたようです。ちょっとした編集者の視点を味わえたかもです。
一方ギャラリーのみなさんには、テーブルの上に用意されたマンガを読みつつ、ドラフト開始をお待ちいただきました。今回、各テーブルにはドラフトのノミネート作品や、ノミネート作品の作者の過去作品などをご用意しました。完結作品も楽しんでいただけたらよいなと思い、短編作品を中心に100冊程度、私の所有マンガもご用意しました。
なので、後日、漫楽園にお越しいただいたときに当日読んだ作品がないかもしれませんがご了承ください。
マンガ雑誌ドラフト2009
私、マンガナイト代表山内と漫楽園店長より簡単な挨拶の後、「マンガ雑誌ドラフト2009」が始まりました。
今回ドラフトチーム4チームのうち1つは、古書を扱い、人と本との出会いを演出する団体「book pick orchestra」に参戦していただきました。
各チーム、まずは雑誌名を編集方針やターゲット層に絡めての発表です。
- お昼寝時にゆっくり読みたい「月刊!ナップ5(book pick orchestra)」
- 夢に向かって一生懸命仕事をしたくなるような「日刊!仕事人」
- ポジテディブ、ネガティブ問わずダメ人間マンガを集めた「月刊あと5分寝かせて」
- 男女それぞれの気持ちがわかり、日々が元気になるような「週刊!ユニセックス」
どれも、面白くなりそうな編集方針でわくわくしましたね。
直感的に、一番売れそうなのは王道を予感させる「週刊!ユニセックス」。
過去の経験上、王道は、ギャラリーの支持を集められない傾向があるのでどうなるでしょうか。大穴は、「月刊!あと5分寝かせて」。挑戦的な感じでどんな作品が選ばれるがわくわくしますね。優勝候補book pickチーム「月刊!ナップ5」は、バランスとキレが期待できそうです。「日刊!仕事人」はビジネスマンの支持をえられるのでしょうか。
そして、ドラフト指名第1位を一斉に発表です。
●月刊!ナップ5
駅から5分 1 (クイーンズコミックス)
●日刊!仕事人
バクマン。 1 (1) (ジャンプコミックス)
●週刊!ユニセックス
Real Clothes 1 (クイーンズコミックス)
●月刊!あと5分寝かせて
モテキ (1) (イブニングKC)
どのチームもそれぞれの雑誌コンセプトで昨年を代表する作品を挙げてきました。
各チームは作品名の発表とともに、雑誌面のどこに配置するのかも同時に発表です。
「月刊!ナップ5」と「週刊!ユニセックス」はセンターカラーへの配置を、「日刊!仕事人」と「月刊!あと5分寝かせて」は順当に巻頭カラーへ配置する作品を選びました。
このような形でドラフト指名第1位から第8位まで作品名を発表し配置順を決めた結果は次のようになりました。
月刊!ナップ5(book pick orchestra)
- 巻頭カラー:『よつばと』あずまきよひこ
- 『ドロヘドロ』林田球
- 『乙嫁語り』森薫
- 『珈琲時間』豊田徹也
- センターカラー:『駅から5分』くらもちふさこ
- 『虫と歌』市川春子
- 『イムリ』三宅乱丈
- 『鞄図書館』芳崎せいむ
日刊!仕事人
- 巻頭カラー:『バクマン。』/大場つぐみ、小畑健
- 『最上の命医』入江謙三、橋口たかし、岩中督
- 『シマシマ』山崎紗也夏
- 『中春こまわり君』山下たつひこ
- センターカラー:『きのう何食べた?』よしながふみ
- 『ママはテンパリスト』東村アキコ
- 『鈴木先生』武富健治
- 『あさって朝子さん』伊藤理佐
週刊!ユニセックス
- 巻頭カラー:『宇宙兄弟』小山宙哉
- 『甥の一生』西炯子
- 『ONE PIECE』尾田 栄一郎
- 『榎本俊二のカリスマ育児』榎本俊二
- センターカラー:『Real Clothes』槇村さとる
- 『海街diary』吉田秋生
- 『深夜食堂』安倍夜郎
- 『テルマエ・ロマエ』ヤマザキマリ
月刊!あと5分寝かせて
- 巻頭カラー:『モテキ』久保ミツロウ
- 『俺はまだ本気出してないだけ』青野春秋
- 『アイアムアヒーロー』花沢健吾
- 『少女ファイト』日本橋ヨヲコ
- センターカラー:『闇金ウシジマくん』真鍋昌平
- 『好色哀歌元バレーポーイズ』村田ひろゆき
- 『百舌谷さん逆上する』篠房六郎
- 『おやすみプンプン』浅野いにお
残念ながら、同順位指名での「くじびき」は、ありませんでしたが、後順位で指名しようとしていた作品が他チームに先に指名されてしまい、ギャラリーの方々の知らない所で、悔しい思いをしたチームが多々ありました。
特に、「月刊!あと5分寝かせて」が上位指名した『闇金ウシジマくん/真鍋昌平』は、
他2チームの構想にも入っていたようで、ため息が漏れていましたね。
この駆け引きもドラフトの醍醐味だったようです。
そして、最後は、一発逆転を狙える「特別付録」の発表と最後のアピールです。
- 月刊!ナップ5:未発表最新作HUNTER×HUNTER
- 日刊!仕事人:読むと働きたくなる栄養ドリンク(パッケージイラストは日替わり)
- 週刊!ユニセックス:ユニセックスボーダーTシャツ
- 月刊!あと5分寝かせて:ダメゼリフ日めくりカレンダー(こすると眠くなる香りつき)
どのチームも自分のチームの付録が一番すごいと言っていただけあって、どれもおもしろい付録になりました。ところどころ、あの付録はずるいという声も聞こえましたが…
いろいろあったものの、どのチームも昨年を代表する作品をそろえた魅力的なマンガ雑誌になりましたね。とは言いつつも、4〜5作品は私も未チェックの作品でした。さっそく、書店へ走りましたよ。
その後、すぐに投票が行われました。
投票結果は、
第4位:月刊!あと5分寝かせて
第3位:日刊!仕事人
第2位:週刊!ユニセックス
第1位:月刊!ナップ5
となりました。
どのチームも10票以上獲得し接戦でしたが、
見事、優勝候補のbook pic orchestraチームが優勝しました。
投票してくださったギャラリーのみなさんありがとうございました。
パーティ
ドラフトも終わり、その後はパーティタイムに移りました。
乾杯の後は、みなさん入り乱れてフリートークにお楽しみいただきました。
エンド
最後にみなさんで写真撮影をして、本日終了となりました。
退出時には、ドラフトで優勝した「月刊!ナップ5」が選んだ作品タイトルが印字された、
即席マンガ用ブックカバーをおみやげとして、みなさんにお持ちいただきました。
これは1位が決まった時点で乙女通信という非常に可愛いかつクオリティの高いzineを発行するイワフチメグミさんデザインで即興で作っていただきました。
そうとは思えないクオリティの高さ…。あ、ブログでもご紹介くださってます。
参加してくださったみなさん、誠にありがとうございました。
運営にあたって、ご迷惑をかけた所もあったかと思いますが、どんどん良いものにしていきたいと思っていますので今後ともよろしくお願いします。
次回は6月頃に、本年1月開催の「マンガリーディングナイト」をバージョンアップさせて開催する予定です。ぜひご参加ください。お楽しみに!
(マンガナイト代表 山内)