ギフトマンガ2015~誰かに贈りたいマンガ10選+α

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2015年、明けましておめでとうございます。本年もマンガナイトは「マンガを介したコミュニケーション」を合言葉に、さらに活動の幅を拡げていきます! よろしくお願いします。

さて、去る2014年末にマンガナイトメンバー有志で、2014年に発行されたものの中から、プレゼントとして誰かに贈りたいマンガを10作品選出しました。

『9時にはおうちに帰りたい』(青色イリコ)――職場の同僚に

女性2人の残業しながらのダラダラ話を中心にした4コマ…それ以上でもそれ以下でもないが、その内容がオタク文化に触れてきたアラサー女子の心に刺さりまくる! 帯のチェックリストが秀逸。

『ドミトリーともきんす』(高野文子)――姪っ子や甥っ子に

高名な科学者たちが学生で、もし同じ寮の中に住んでいたら?「理系の心」を感覚的で柔らかく、それでいて本質を捉えたタッチで伝える意欲作。

『MASTERキートン Reマスター』(浦沢直樹、長崎尚志)――青春の思い出を伝えたい人に

キートンがおじさんになり、その娘は離婚… マンガの登場人物にも人生があった。それでも自然に面白く読めてしまう不思議。なんといっても、新刊で心躍るあの表紙がまた見られることの興奮!

『東京タラレバ娘』(東村アキコ)――20代のOLに

仕事にも恋愛にも難ありの女性が主人公。でも、自分の周りもそんな人が少なくない、と時勢にあった1冊。こうならないための「地方消滅」(増田寛也)か、この先を突っ走った「負け犬の遠吠え」(酒井順子)とのあわせ読みをオススメ。

『アルテ』(大久保圭)――今から就職する学生たちへ

仕事の中にある、キラキラした感情の素晴らしさを伝える一方で、「好きだったら努力しろ、お金が欲しいなら夢を捨てろ」と厳しいメッセージも説く、「はたらく」ことの意味に迫った稀有な内容。

『ねこ背を治したいにゃー』(はませのりこ)――ねこ背の父に

ねこ背を治すために、作者自身が奮闘するエッセイマンガ。ねこ背にならない立ち方や歩き方など、具体的だし、かわいい。健康マンガの可能性を感じさせる作品。

『俺物語!!』(アルコ×河原和音)――全妻帯者に

「細々した言い訳はいわない、悪いと思ったら謝る、人には分け隔てなく接する」――主人公の猛男の男らしさを見習え、と元は推薦者が妻に渡された1冊。読んで納得、こんどは自分が勧める番だ!

『臨死!! 江古田ちゃん』(瀧波ユカリ)――シェアハウスのルームメイトに

推薦者が都内で初めて経験したシェアハウス、その時ルームメイトから勧められた作品が、東京を去る今年、完結を迎えた。本命のマーくんとの決着は? 切なさ1.5倍増しの最終巻。

『パンの漫画』(堀道広)――一風変わったパン好きの友だちに

パンに対する日常をベースに、オシャレなパンをひたすら紹介する4コマ。オチ無し、太すぎる首、凝った装丁、それらを止揚するテキストと、読めば新たな次元が開ける1冊。

『さよなら、またあした』(松本藍)――マンガナイトクラスターに

劣等感のある人たちの描写に定評ある作者が、書店を舞台に作り上げた物語。偏屈な書店員(イケメン)にドMな女子高生がいじめられるストーリー。あとがきにマンガナイトメンバーが登場!?

『とんかつDJアゲ太郎』(小山ゆうじろう、イーピャオ)――トンカツは知っているけどDJの凄さが分からないWEBマンガ派の人に

クラブの楽しさ、DJの人の凄さって何? トンカツでそれを説明してやろう! 脅威の比喩と類例のないノリでトンカツとDJを対比するドラッギーな展開。読了後には白目を剥いて「確かに!」とつぶやいている筈。

いかがでしたか? 自分で読むにも、誰かに勧めるにも、2015年のスタートにぜひ普段読まないようなマンガと出会ってみてください。
文=本多正徳
1980年、広島生まれ。専門出版社勤務。マンガナイトではすっかりイジラれ担当になってしまった最近(!?)。男子校の寮でマンガの面白さに目覚めました。好きなジャンルはガロ系とヘタウマ系。藤子不二雄やつげ義春、水木しげるなどの古典的ナンバーも得意。心のマンガは『ダンドリくん(泉昌之)』『サルでも描けるまんが教室(相原コージ、竹熊健太郎)』でしょうか… ほかの趣味は読書、囲碁・将棋と悲しいほどのインドア派。ウェブサイト/グッズ制作を担当。