美術館の月刊広報誌の中で唯一無二の個性を放つ「ニァイズ」。東京都写真美術館(写美)とカレー沢薫の名作猫漫画「クレムリン」が強力なタッグを組んだフリーペーパーで、本作はそれらを単行本化したもの。広報誌というと堅い感じだが、そのイメージは見事なまでに裏切られる。「クレムリン」のキャラクターにより、毎回写美のあれこれが紹介されるのだが、暴露本を読んでいるようなスリリングさもありニヤリとしてしまう。写美は残念ながらリニューアルのため休館中。しかし「ニァイズ」のペーパーは深く静かに発行され続けており、美術館復活の時を待っている。他館や書店などで見かけたら、家まで連れて帰ってほしい。
投稿日: 2015年5月10日
文=kuu
マンガナイトではイベントのお手伝いと、執筆ちらほら。90年前後のなかよし、りぼんなどの影響をやや強く受けてますが、いろいろ読みます。好きな漫画家は、羽海野チカ、佐原ミズ。展覧会と舞台、可愛くて面白いものに心惹かれます。お茶とおいしいものにも。