2月9日(土)、「マンガナイト読書会―2012年大総括」が行われました! 今回はマンガナイトの原点に立ち返るような、アットホームなスタイルの読書会となりました。名称を「マンガナイト読書会」とリニューアルしての開催となった本イベントは、天候にも恵まれ、30名以上の方にお越しいただきました!
会場は初お目見えの、下町の路地裏にたたずむ「Bremen Cafe」。優しい木のぬくもりが感じられるお店です。店長も親しみやすく、食事もおいしい素敵な隠れ家的なカフェです。
今回のテーマは、「2012年のお勧めマンガ」。参加者の皆さんには、イチオシのマンガを持参してもらいました。2012年に発行されたマンガでなくても良いということもあり、実に多彩なラインナップとなりました。「唸った」「キュンとした」「泣いた」「笑った」の4つのテーマに持ち寄ったマンガを振り分けたら、後は開始を待つばかりです!
17時40分、マンガナイト代表山内の挨拶で読書会がスタートしました。まずは各グループで自己紹介とマンガの紹介が行われました。輪の中からは時折笑い声が起こり、和やかな雰囲気で進んでいきます。
その後、マンガリーディングタイムに入ります。自己紹介の時とは打って変わって、皆さんとにかく熟読しています。大変真剣です。ものすごい集中力です!「笑った」のグループからも笑い声が聞こえてこない…… まさに恐るべし、マンガの力、です。
約1時間後、マンガの回し読みを終えた所で、発表用のお勧め作品を選んでいきます。たくさんのマンガの中から、どれが選ばれるのか…。どれも名作ぞろいなのでドキドキします。
各グループの準備が整った所で、いよいよ結果が発表されます。まずは会場奥のテーブルの「唸った」グループ。ここでは4冊が選ばれました。
- 「シスタージェネレーター」(沙村広明)…知らない世界を教えてくれる。
- 「方舟」(しりあがり寿)…1冊完結で読みやすい。洪水をテーマにした深い作品。
- 「ふうらい姉妹」(長崎ライチ)…とにかくオバカで笑える。
- 「よいこの星」(柏木ハルコ)…かわいい絵の雰囲気とは違うリアルさがある。
次にお隣の「キュンとした」グループ。こちらも4冊選んでもらいました。
- 「かくかくしかじか」(東村アキコ)…美大を目指す主人公に心動かされる。挫折した人に読んでほしい作品。
- 「きみの家族」(サメマチオ)…ヒロインの心境の変化にキュンときた。
- 「志乃ちゃんは自分の名前が言えない(押見修造)…吃音というコンプレックスと戦う女の子のお話。心理描写がすごい。
- 「大好き!ヒゲ父さん」(e・o・プラウエン)…ドイツ全土で親しまれるサザエさん的作品。ヒューマニズムに溢れた作風の裏には、ナチスドイツに反逆し不遇の運命を受け入れた作者の情熱も垣間見える。
続いて、「泣いた」グループ。こちらはテーブルではなく、緑のラグマットに直接座っての読書となりました。まるで芝生のようで気持ちよさそうです。ここでは2冊が選ばれました。
- 「式の前日」(穂積)…10ページ程度の短編が詰まっていて、泣ける作品。
- 「泣き虫チエ子さん」(益田ミリ)…文科系夫婦のちょっとした出来事、幸せを描いている。書店作成のフリーペーパーも見せてくれました。
最後に入り口付近の「笑った」グループ。こちらも青いラグマットでの読書会です。家にいるかのようなくつろぎモードになっていた方もいらっしゃいました。こちらは2冊を選んでくれました。
- 「かくかくしかじか」(東村アキコ)…自意識過剰な主人公が面白い、キャラクターがぶっとんでいる。
- 「坂本ですが?」(佐野菜見)…リアルでシュール、主人公坂本のアクションに大爆笑!! そのカッコ良さに惚れてしまう女子続出。
なんと、「かくかくしかじか」が「キュンとした」「笑った」の2グループで取り上げられる快挙を成し遂げました! すごい人気です! 笑えて切ないという両方の側面を持っている所が選ばれた理由のようです。
第1部はこの後、講評と代表の締めの挨拶があり、最後に「マンガにありがとう!」という掛け声で和やかに終了しました。
続いて第2部は懇親会が行われました。第1部で紹介されたマンガを熱心に読む人あり、初めて会った人とマンガの話で盛り上がる人あり… 皆さん楽しいひとときを過ごしていました。恒例の現役書店員カズノコ氏のブース「カズノコGX オススメマンガコーナー」や、マンガナイト女子部のコーナー(今回は「オンナのドロドロ」がテーマ)も安定の人気ぶりを見せていました。
また、漫画家戸城イチロ氏の似顔絵ブースも展開され、大好評でした!
最後に恒例の写真撮影があり、お開きとなりました。
ご参加いただいた皆さん、そして「Bremen Cafe」のスタッフの方々、どうもありがとうございました。
今回も「マンガを介して人とつながる楽しさ」を満喫できるイベントになったと思います。
これからも引き続きマンガナイトでは読書会を定期的に開催する予定です。
次回、またお会いいたしましょう!(EK)