体育の日といえば未だに10月10日が思い浮かんでしまう私ですが、10月の第2月曜日と改定されてもう10年以上経つのですね。国民が健康的に体を動かせる3連休を… そんな休日に込められた思いに逆らうかのように、この10月8日(月)に文化系イベント「秋のマンガナイト&本棚オープン記念学園祭」を開催しました。以下に、そのレポートをお送りします。
マンガナイトとは、私たちユニット「マンガナイト」が季節ごと年4回開催している、大勢でマンガを読み、思ったことを気軽に話し合うようなイベントです。業界人から日ごろマンガに親しんでいるコアなファン、普段マンガは読まないけど興味のある一般人まで、門戸の広さには定評があります。今回は30名弱の参加者に恵まれました。
かねてより関連イベントでお世話になっているLe Cafe RETROがこの度の会場となりました。早稲田大学文学部の近くで、普段は学生たちで賑わっているのでしょう、エネルギーと活気が溢れる楽しいスペースです。フードもおいしくて、フワッとしたオムライスがお勧めの一品。
テーマは「学園」ということで、参加者には「学園」に関係したマンガを持ってきてもらいました。受付で、自分の持参した学園マンガが「笑った」「泣いた」「唸った」「キュンとした」のどれに当てはまるか選んでもらい、ブースに分かれていただきます。
軽い自己紹介の後、ブースでのマンガリーディングをスタート。それぞれのイチオシのマンガを、思いおもいに交換して読みふける時間となります。
…(約1時間後)…
各ブースで他の人にもオススメしたいマンガが決まったところで、前に出て発表していただきます。発表は必須ではないのですが、ついつい語りたくなってしまうマンガに出会えていたら私たちとしても嬉しいです。発表内容の概略は次の通り。
「笑った」
- 『男子高校生の日常』
- 男子高校生のバカな日常が描かれていて笑える。女性から見ると、むしろ小中学生のような…
- 『四月は君の嘘』
- 続きが気になる連載中マンガ。バイオリニストの女の子が凶暴で面白い! 読んでいて笑顔になれる。
「泣いた」
- 『天使なんかじゃない』
- 純真かつストレートな主人公。思春期のもやもやがうまく表現されていて泣ける。
- 『Sunny Sunny Ann!』
- 車を住処に、自由に生きることをスタンスにした、アメリカのある娼婦の物語。事件に巻き込まれ、大富豪や家出少女と出会ったりして繰り広げるドラマ。泣ける短篇集。
「キュンとした」
- 『花ボーロ』
- ストーリーはもとより、ウサギの仔のダンボールから覗いた姿、モフモフ具合にキュンとした!
- 『学園ベビーシッターズ』
- 学園の部活でベビーシッターをする話。子どもがとても可愛く描かれている。
「唸った」
- 『11人いる!』
- 巧みなストーリーに唸った。群衆の疑心暗鬼に至る過程がよく描かれている。
- 『卒業式』
- ある生徒が、町の権力に一矢報いるため卒業式に仕掛ける1つのワナ。思春期の子どもたちの一日を上手く切り取っている。
新しいマンガを発掘したい人にも、オススメ漫画を共有したい人にも満足できる内容になっていたでしょうか。この後、黙々とマンガを読み続ける人、気の合った人とマンガについて話す人、しばしのフリータイムの後、代表山内からの挨拶をもって第1部はお開きとなりました。
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さてマンガナイトは、実はマンガを読むだけの場所ではありません。ここLe Cafe RETROにもマンガナイトの選書棚が設置されることを記念して、「マンガナイトの本棚オープン記念イベント」の名目のもと第2部が開始されました。
この店の1階の奥に常設されることになった「マンガナイトの本棚」には、現在「人気作家の初期短編」というコンセプトで、楽しく軽く読める作品が満載されています。Tシャツやシールなど、マンガナイトオリジナルグッズにも注目!
本棚のお披露目とともに参加者からのミニプレゼンをいただきました。漫画家の先生、大手出版社のマンガ編集者、マンガの読み過ぎで疲れた体に姿勢コンサルティングの紹介、体育の日にふさわしく奥多摩トレックリングの案内など、盛りだくさんの発表です。
興味深い業界の裏話から、マンガを超えて視野を広げるテーマまで、この場でしか聞けない内容ばかりでした。
自慢のフードも運ばれてきて、会場の熱気は最高潮。イベント限定、著名マンガをモチーフにしたオリジナルカクテルもご用意いただきました。「この作品がこんなカクテルになるのか」「ふつうに美味しい!」と好評のマンガカクテル、気になる人は、ぜひ次のイベントに来てみてください。
なお第2部からのイベントの間は、codacodaDJにマンガ原作アニメのリミックスを流してもらってました。懐かしくもキャッチーなあの旋律を耳にすれば、当時の話に花が咲きます。codacodaDJ、ありがとうございました。
また、現役書店員カズノコ君の注目マンガを集めた特設「KazunokoGXコーナー」では、今季オススメのマンガを取り揃え、マンガ好きから好評をいただいていました。このコーナー、設置のたびメンバーから「名前の意味がわからないのではないか」と議論の種になるのですが、だいぶ定番化してきましたね。今後のイベントで見かける機会があったら、カズノコ君にどんどん話しかけてみてください。
秋の夜長、マンガの話は尽きませんが、最後には全員の記念集合写真を撮って、お疲れ様でした!
面白いマンガを読み、おいしいカクテルと食事を味わい、楽しい音楽を聴く、贅沢な1日を過ごすことができました。
これからのLe Cafe RETROには、常設版マンガナイトとも言える「本棚」が設置されています。ご覧になるだけでもマンガナイトの雰囲気を少し感じていただけます。お近くにお立ち寄りの際にはぜひどうぞ。
近所にはあゆみブックス早稲田店もあり、イベントで定番化しているKazunokoGXコーナー仕掛け人のメンバーがコミック担当をしています! 作りこまれたコミックコーナーは一見の価値有りですゾ。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。みなさまと次のイベントでお会いできることを楽しみにしています。(本多正徳)
マンガナイトメンバーの木嶋雅史くんも、本イベントの参加レポートをブログで紹介しています!
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